INTERVIEW社長インタビュー
社長インタビュー
マジックラボシステムにかける思い
株式会社ディズムの代表取締役 田島と申します。
当社は1996年4月に歯科技工所向けの歯科材料販売を主な事業として設立致しました。
社内には技工部も併設し、透明なマウスピース型歯科矯正装置(アソアライナー)の製作を行っています。近年では歯科技工業界も他業界の例に漏れず、デジタル化の波が押し寄せる中CAD/CAM関連マシン(スキャナー・ミリングマシン)の販売を手掛けてきましたが、ディーラーとして他社製品をただ提供するだけでは思うようにユーザー様の要望をフィードバックさせるのは困難だと気付きました。ただでさえ高額なCAD/CAM関連マシンです。歯科技工業界の95%以上が小規模・小資本ラボで占める中、今後必須となるCAD/CAM関連マシンを小規模ラボがもっと手軽に導入できるシステムを作れないかと思い始めました。そこで自社開発したのがこのマジックラボシステム。小規模ラボのデジタル化を支援するために、計画的に購入・活用できる、驚きの低価格で提供できる業界初のシステムを実現致しました。
当社は1996年4月に歯科技工所向けの歯科材料販売を主な事業として設立致しました。
社内には技工部も併設し、透明なマウスピース型歯科矯正装置(アソアライナー)の製作を行っています。近年では歯科技工業界も他業界の例に漏れず、デジタル化の波が押し寄せる中CAD/CAM関連マシン(スキャナー・ミリングマシン)の販売を手掛けてきましたが、ディーラーとして他社製品をただ提供するだけでは思うようにユーザー様の要望をフィードバックさせるのは困難だと気付きました。ただでさえ高額なCAD/CAM関連マシンです。歯科技工業界の95%以上が小規模・小資本ラボで占める中、今後必須となるCAD/CAM関連マシンを小規模ラボがもっと手軽に導入できるシステムを作れないかと思い始めました。そこで自社開発したのがこのマジックラボシステム。小規模ラボのデジタル化を支援するために、計画的に購入・活用できる、驚きの低価格で提供できる業界初のシステムを実現致しました。
マジックラボシステムのコンセプトは
どういったものでしょうか?
『技工士さんの技工という技術を守りたい。』この業界に入った頃からそういう思いをずっと持っていました。私の父親は黒板を作る職人だったんですが、作業中の事故で何度か指を落としているんですね。幸い親父は義指をすれば仕事ができたんですが、もし歯科技工士さんだったらどうなるんだろう。歯という小さくて繊細なものを作るわけですから、その作業はものすごく細かい。もし指や手を失ってしまったら技工を続けていくことはきっと難しい…。現場でよく作業を見学させてもらっていた頃からそういう思いをずっと心の中に持ち続けていました。
8年程前、“3Dプリンターで歯の形を実現する”というトピックスを知り、東京のお台場へ見学に行きました。実際にプリンターで積層され、歯の形ができるのを見て大きな衝撃を受けました。鋳造という手法が、近い将来3Dプリンターに取って代わるんだと。コンピューターでスキャン・デザインしたものを機械が削り出していく、という今で言う『CAD/CAM』という概念がうっすら見えてきたとき、『これだ!』と思ったんです。
この『CAD/CAM』というシステムを使って技工という作業をデジタル化することができたら、技工士さんが事故や怪我に遭遇してアナログ作業が困難な状況になったとしても技工を続けていけるんじゃないか、と。もっと言えばその知識や能力を途切れることなく後世に残していける。そんな仕組みを普及していけたらこの業界の未来が明るくなるんじゃないかなと思ったことがきっかけです。
8年程前、“3Dプリンターで歯の形を実現する”というトピックスを知り、東京のお台場へ見学に行きました。実際にプリンターで積層され、歯の形ができるのを見て大きな衝撃を受けました。鋳造という手法が、近い将来3Dプリンターに取って代わるんだと。コンピューターでスキャン・デザインしたものを機械が削り出していく、という今で言う『CAD/CAM』という概念がうっすら見えてきたとき、『これだ!』と思ったんです。
この『CAD/CAM』というシステムを使って技工という作業をデジタル化することができたら、技工士さんが事故や怪我に遭遇してアナログ作業が困難な状況になったとしても技工を続けていけるんじゃないか、と。もっと言えばその知識や能力を途切れることなく後世に残していける。そんな仕組みを普及していけたらこの業界の未来が明るくなるんじゃないかなと思ったことがきっかけです。
システムの開発にあたって、
どういったことに苦労されましたか?
私はこの開発にあたって、機械メーカーによる機械を作るチームと歯科技工士によるユーザーのチーム、それぞれにおいてチームを作ることに重点をおきました。その中で両チーム間におけるコミュニケーションや感覚・感性を合致させることに一番苦労しました。当初、製作チーム側はとにかくハイレベルなマシンを作ることを追求したんですね。そのため試作機は価格もハイクラスでした(笑)。それでは本末転倒ですよね(笑)。当然彼らにはプライドがあって「そんな悪いものは作れない」と。一方でユーザーチームはそこを求めていなかった。私は高い技術を持った製作チームがユーザーの層に合わせた、ユーザーにとっての“良いもの”を作って欲しかった。 その両者にとっての“本当のニーズ”を探り当てるのに一年かかりましたね。
最後にマジックラボシステムの
リリースに向けての思いを聞かせてください。
今、歯科技工業界はデジタル化への移行期にありますが、この状況は多くのラボにとって青天の霹靂なんですね。小規模・小資本のラボにとってデジタル化は大きなハードルです。資本や人手不足でご苦労されているのを今までも沢山見てきたので、デジタル化へのハードルを少しでも低くすることは私たちの使命だと思っています。一方でユーザーさんにも同じ気持ちを持つ者同士であって欲しい。それがこの業界の質やサービスの向上につながるのではないでしょうか。
私たちはこのシステムをただ売りたいのではなくて、無理なく、スムーズにデジタル化してもらいたい。さらにその根底には、技工士さんにたとえ事故や怪我が起こっても知識や能力で技工を続けていける後ろ盾になるようなシステムを作りたいと思っています。システムの開発は決して突発的なものではありません。色んな人に支えてもらってここまで来ることができました。もちろんこれがゴールではなくて、もっと良いマシンや仕組みを提供しなければいけないし、これから色んな壁にもぶつかるだろうし、穴にも落ちるでしょう(笑)。でも周囲からどれだけ非難されたってやめる理由が見つからない。あきらめる理由が何一つないんですね。それがこのシステムの一番の強みですね。
私たちはこのシステムをただ売りたいのではなくて、無理なく、スムーズにデジタル化してもらいたい。さらにその根底には、技工士さんにたとえ事故や怪我が起こっても知識や能力で技工を続けていける後ろ盾になるようなシステムを作りたいと思っています。システムの開発は決して突発的なものではありません。色んな人に支えてもらってここまで来ることができました。もちろんこれがゴールではなくて、もっと良いマシンや仕組みを提供しなければいけないし、これから色んな壁にもぶつかるだろうし、穴にも落ちるでしょう(笑)。でも周囲からどれだけ非難されたってやめる理由が見つからない。あきらめる理由が何一つないんですね。それがこのシステムの一番の強みですね。